シャーベルの弾きやすさが気になっているなら、まず見たいのはネックの握り心地です。旧DK24の所有者には、薄めのネックや24フレット付近の弾きやすさを気に入っている人がいます。
ただ、その握り心地が自分にも合うかは、実際に確かめたいですよね。
同じシャーベルでも、アームの有無やピックアップの組み合わせは型番で変わります。ネックが気に入っても、弦交換の操作や欲しい音まで合うとは限りません。
使用者の感想とメーカーの現行仕様をもとに、評判の根拠から具体的なモデルまで見ていきましょう。
- ネックや高いフレットの弾きやすさに関する評判
- アームの扱いと、初心者が考えておきたい予算
- 固定ブリッジ・2点支持・Floyd Roseの3モデルと、中古の確認点
シャーベルギターの評判と向いている人
「弾きやすい」という感想でも、気に入った理由は人によって違います。ネックの薄さが好きなのか、高いフレットに指が届きやすいのかまで見ると、試奏で確かめたい場所が分かります。
薄めのネックが好きで、高いフレットまでよく使うなら、DK24のネック周りを試してみたいですね。
そのネックが気に入っても、欲しい音が出せるか、アームの調整に付き合えそうかは別に確かめておきましょう。
ネックやハイポジションの弾きやすさ
Sho-Blogの旧Pro-Mod DK24 HH所有者による感想では、薄めのネックの握り心地が気に入った点として挙げられています。2024年5月に、購入から1年以上使ったうえで書かれた記事です。
現行のPro-Mod Plus DK24にも、ネック裏のサテン仕上げや、ネックとボディのつなぎ目を削った形状が採用されています。Charvelの公式説明では、高いフレットへ手を動かしやすくする設計として紹介されています。
このつなぎ目は「ヒール」と呼ばれる部分です。ボディが左手に当たりにくい形は、高い音のメロディを弾くときにも注目したい工夫ですね。
旧DK24の感想を参考にしつつ、現行の一本を触るときも、普段使うフレーズで高いフレットへの手の届き方を確かめてみてください。
好みが分かれる音とアームの扱い
同じ所有者の感想には、センターピックアップが欲しかったという話もあります。ネックが気に入っていても、音の切り替えでは別の希望があったわけです。
HHは、ハムバッカーを2基載せた構成です。センターピックアップは付いていません。
一方、その所有者は、センターピックアップがないことで、ピッキングの邪魔にならない点にも触れています。
音と同じように、アームの扱いも機種を選ぶ条件になります。
アームで音程を動かして弾きたいなら、トレモロ付きのモデルが合いそうです。フローティング設定ではチューニングを変えたときの調整も必要になるため、曲ごとにチューニングを変えたい人は、その手間も考えておきたいところです。
自分に合うシャーベルの選び方
店で触れるなら、普段弾くコードと単音のフレーズを両方試してみてください。低いフレットでは握りやすくても、高いフレットでの指の届き方が気になることがあります。
その握り心地に加えて、弦交換やチューニング変更の操作を続けていけそうかも見ておきましょう。
ネックの握りやすさと22・24フレット
今回比べる3モデルは、低いフレット側から高い側へ、指板の丸みが変わる12〜16インチのコンパウンドラジアスです。
高いフレット側ほど平らな形になります。ただ、この数値だけで手に合うかまでは分からないので、親指の置き方やコードの押さえ方も合わせて確かめたいですね。
薄いネックが好きでも、握ったときの幅や形が合わなければ、指を動かしづらいことがあります。
フレット数も、弾きたいフレーズに合わせて考えましょう。24フレットの音まで使うなら、その音を押さえられる一本を選びたいですね。
22フレットで足りる曲を弾くなら、フレット数を増やすことだけを目当てに選ぶ必要はありません。
また、ネックの形が好きでも、弦高が高すぎると押さえるのに力が要ります。押さえづらさを感じたら、ネックの反りと弦高をお店で一緒に見てもらってください。
手が小さくて指を広げづらいなら、スケールが短いモデルも比べてみましょう。弾きやすいギターの選び方でフレット間隔や弦の太さも見ながら、手に無理がかかりにくい一本を探してみてください。
アームの有無と弦交換・チューニング
アームを使わないなら、固定ブリッジを選ぶと、トレモロのスプリングと弦の張りを釣り合わせる作業がありません。
そのぶん、弦交換やチューニング変更の際に考えることを減らせます。アームを使いたい場合は、その表現と引き換えにどんな操作が増えるかを見てみましょう。
| ブリッジ | 選ぶ場面 | 弦交換・チューニングのポイント |
|---|---|---|
| 固定ブリッジ | アームを使わずに弾きたい | トレモロ用スプリングとの釣り合いを調整する作業がない |
| 2点支持トレモロ | フレーズにアームの表現も取り入れたい | フローティング設定では、弦とスプリングの釣り合いが関わる |
| Floyd Rose | 大きく音程を動かすアーム奏法も使いたい | ナットとブリッジで弦を固定する操作と、フローティング時の調整がある |
フローティングとは、ブリッジがボディに押し付けられず、弦の張りと裏側のスプリングが釣り合っている状態です。
フローティング設定では、1本の弦を緩めると、その釣り合いが変わり、ほかの弦の音程にも影響します。弦の太さやチューニングを変えたときには、ブリッジの位置を合わせる調整が必要になることがあります。

固定ブリッジとフローティングのイメージFloyd Roseの公式チューニング手順でも、ナットのロックを緩めて調弦し、弦の太さやチューニングを変えた場合にはスプリングの張りを調整する流れが示されています。
この手間に付き合ってでもアームを使いたいかが、選ぶときの分かれ目ですね。
ロッキングペグは、ペグの軸で弦を固定する仕組みです。Floyd Roseのようにナットとブリッジで弦を固定するダブルロックとは、操作する場所が違います。
「ロック式」と書かれているだけで同じ弦交換の手順だと思わず、その機種のペグ、ナット、サドルの説明を確かめてください。
初心者が確認したい操作と予算
初めての一本でも、気に入ったシャーベルを選ぶのはありだと思います。好きな見た目や、使ってみたい機能があるなら、それも買う理由になります。
ただ、最初の一本では、ギター以外にアンプやチューナー、ケーブルなどの費用も考えておきたいところです。
本体の値段だけで決めず、全部でいくらまで出せるかを決めておきましょう。出荷前の調整や、困ったときの相談先まで含めて買う店を選ぶと、弾き始めるときの疑問も聞けます。
購入前に確かめたいのは、次の3点です。
- ピックアップの切り替えやアームの操作を教えてもらえるか
- 出荷前にどこまで調整してもらえるか
- アンプやチューナーなど、必要な道具まで予算に収まるか
高いモデルを買えば、そのぶん早く上達するとは言えません。「この色が好き」「このアームを使って弾きたい」と思える一本へ、無理のない範囲で予算をかけていいと思います。
本体だけで予算を使い切りそうなら、パシフィカの予算別の選び方も見てみましょう。HSSの音を切り替えて楽しむモデルや、アームを使わない固定ブリッジのモデルから、ほかの道具にも予算を残す選び方ができます。
アームの使い方から選ぶシャーベルの3モデル
シャーベルで具体的な一本を探すときは、シリーズ名とモデルの系統を見てみましょう。Pro-Mod・Pro-Mod Plusはシリーズ名で、DK24・San Dimasはモデルの系統を表します。
以下はメーカー公表の現行仕様を比べたものです。同じDK24でも、旧モデルや別の型番へ仕様を当てはめず、ここで挙げる3本をアームの使い方から比べます。
ほかのブランドも気になるなら、アイバニーズの評判とRG・AZの選び方で、ネックの寸法や音の切り替え、アームの違いも比べてみてください。シャーベルの見た目や仕様が気に入っている人は、この3本の違いを見ていきましょう。
| 項目 | Plus DK24 HH HT EB ASH | Plus DK24 HH 2PT E | San Dimas Style 1 HH FR RW |
|---|---|---|---|
| 比較する色 | Black Ash | Raven Black | Pharaohs Gold |
| フレット | 24本・ジャンボステンレス | 24本・ジャンボステンレス | 22本・ジャンボ |
| ブリッジ | HT6固定ブリッジ | Wilkinson WVS130-2P | Floyd Rose 1000 |
| ピックアップ | Nazgul/Sentient | Full Shred TB-10/Alnico II Pro APH-1N | JB TB-4/’59 SH-1N |
| 使いたい場面 | アームなしで24フレットまで弾きたい | 24フレットとアームの両方を使いたい | Floyd Roseでアーム奏法を楽しみたい |
| 操作で考えたいこと | フローティングの釣り合い調整がない | ロッキングサドルの操作と、使用設定に応じた調整 | ナット・ブリッジのロック操作と調整 |
| 税込販売価格 | 209,000円・サウンドハウス | 188,100円・イケベ | 136,400円・イケベ特別価格 |
Pro-Mod Plus DK24 HH HT EB ASH:アームを使わない人に

アームを使わず、24フレットまで弾けるDK24が欲しいなら、固定ブリッジのHH HT EB ASHを見てみましょう。エボニー指板に、24本のステンレスフレットを備えています。
ピックアップは、ブリッジ側がNazgul、ネック側がSentientです。
メーカーはNazgulについて、出力の高さや、低音のまとまりを特徴として説明しています。歪ませた音をよく使うなら、普段に近いアンプや設定で、好きな音になるかを試したい組み合わせですね。
固定ブリッジなので、アームを使った表現はできません。
また、アームを使わないことだけが目的なら、もっと価格を抑えた固定ブリッジのギターも選べます。24フレットやステンレスフレット、このピックアップまで欲しいかを考えてみてください。
その組み合わせを使いたいなら、次はBlack Ashの見た目が好みに合うか、写真で見てみましょう。
サウンドハウスの掲載品はギグバッグ付きで、取り寄せ表示です。弾き始めたい時期が決まっているなら、ケースを含む金額と一緒に、届く予定も聞いておきたいところです。
Pro-Mod Plus DK24 HH 2PT E:24フレットとアームが欲しい人に

固定ブリッジのDK24を見て「アームも使いたい」と思ったなら、次に比べたいのがHH 2PT Eです。こちらも24本のステンレスフレットとエボニー指板を備えています。
アームを動かすブリッジは、Wilkinson WVS130-2Pです。ロッキングサドルとロッキングペグが付いていますが、Floyd Roseのようなロックナットではありません。
ピックアップも固定ブリッジのBlack Ashとは違い、Full Shred TB-10とAlnico II Pro APH-1Nの組み合わせです。
5段階のスイッチでピックアップの組み合わせを変えられるので、ブリッジ側だけでなく、ネック側やほかの組み合わせも試してみてください。
アームの有無だけで決めず、その切り替えが弾きたい曲に合うかも見ておきましょう。
アームを使わないなら、固定ブリッジを選ぶ方がトレモロの調整を減らせます。
フローティング設定で使う場合は、チューニングを変えるたびに釣り合いが変わる点にも気を付けたいところです。
調整の手間をかけても、24フレットまでのリードとアームの表現を両方使いたいなら、HH 2PT Eを選んでいいと思います。
紹介するRaven Blackは、イケベの掲載品でギグバッグ付きです。写真で黒い仕上げの見た目を確かめて、付属品込みの金額が予算に収まるか見てみてください。
Pro-Mod San Dimas Style 1 HH FR RW:Floyd Roseを使いたい人に

「Floyd Roseで大きく音程を動かして弾きたい」という希望があるなら、San Dimas Style 1 HH FR RWを見てみましょう。
Floyd Rose 1000を備えた22フレットのモデルです。指板はローズウッドで、ピックアップはJB TB-4と’59 SH-1Nを搭載しています。
ボリュームノブを引き上げるコイルスプリットも使えます。ハムバッカーの一方のコイルを使う切り替えなので、通常のハムバッカーの音と、切り替えた音を両方聴いてみたいですね。
その音が好きでも、Floyd Roseの操作が自分の使い方に合うかは確かめておきましょう。
Floyd Roseはナットとブリッジで弦を固定するため、弦交換にはロックを緩めて締め直す操作があります。曲ごとにチューニングを変えたい人や、その操作を避けたい人には手間が気になる仕組みです。
価格が低いことだけを理由に、使う予定のないFloyd Roseまで選ばなくていいと思います。
反対に、調整を覚えてでもFloyd Roseを使いたいなら、このSan Dimasが合いそうです。Pharaohs Goldの見た目が好きかを写真で確かめ、購入後に弦交換や調整を相談できるかもお店に聞いてみてください。
中古のシャーベルを買う前に確かめたいこと
欲しいモデルが決まって、中古も探したくなったら、まずは正確な型番を確かめましょう。同じDK24という名前でも、製造時期や型番でブリッジ、指板、ピックアップなどが違います。
現行モデルの仕様を見たあとで中古を探すときは、その個体にも同じ装備があるかを販売店の説明や写真で確かめてください。
80〜90年代の日本製など、年代や製造国が気になることもありますが、そこだけでネックやフレットの状態までは分かりません。
中古で購入前に聞いておきたいのは、次の点です。
- 型番と製造時期が分かるか
- ネックの反り、フレットの減り、音詰まりはあるか
- トレモロやロックナット、ペグが正常に使えるか
- ピックアップや配線の交換歴はあるか
- アームなどの付属品と、販売店の調整・保証は何が含まれるか
Floyd Rose付きなら、弦を固定する部品や調整ネジの状態も聞いておきたいところです。安く買えても、そのあとに部品交換や修理が必要なら、費用は増えます。
その部品交換や修理の費用まで含めて新品と比べてみてください。
状態を自分で判断できないときは、説明が詳しく、疑問に答えてくれる店から探すのがおすすめです。修理が必要かも分からない個体を価格だけで決めず、調整や保証のある新品も比べてから選んでいいと思います。
まとめ:弾き方に合う一本を選ぼう
シャーベルを選ぶときは、気に入ったネックや見た目に加えて、アームをどんなふうに使いたいかを考えてみてください。
気に入った一本があるなら、フレット数と欲しい音、弦交換の操作まで合っているかを、最後にもう一度確かめましょう。
- 弾きたいフレーズに必要なフレット数があるか
- アームを使う場面と、調整にかかる手間が自分に合うか
- 好きな音や見た目に加えて、付属品まで予算に収まるか
- 中古なら、修理が必要な箇所や保証まで確かめたか
欲しいモデルが決まったら、その紹介部分に戻って、色・金額・届く時期を確かめてみましょう。
握り心地がまだ気になるなら、店頭でコードと単音を弾いてから決めてください。アームの操作や予算に引っかかるところがあれば、別の型番も比べて、無理なく使い続けられそうな一本を選んでいいと思います。
