ギターを始めたものの、
- コードを押さえるだけで指が痛い
- 手が小さくてフレットに指が届かない
- アコギとエレキのどちらが弾きやすいのか分からない
- 初心者向けと書かれたギターが多すぎて選べない
と悩んでいませんか。
ギターの弾きやすさは、単に「ネックが細い」「初心者用」と書かれているだけでは判断できません。
実際には、
- スケールの長さ
- 弦の太さ
- ネックの幅と厚み
- 弦高とセットアップ
- ボディの大きさ
- ブリッジの構造
などが組み合わさって決まります。
同じモデルでも、弦高が高すぎたりネックが反っていたりすれば弾きにくくなります。反対に、適切に調整されたギターなら、価格が安くても十分に弾きやすくなるでしょう。
この記事では、2026年時点で購入しやすい現行モデルを中心に、エレキギターとアコースティックギターをそれぞれ7本ずつ比較しました。
先に主な結論をまとめると、
- 総合的に弾きやすいエレキ → Fender Player II Mustang
- 安さと弾きやすさの両立 → Squier Sonic Mustang HH
- 初心者向け設計を重視 → Ibanez AZES40
- 普通のアコギに近い感覚で弾きやすい → YAMAHA STORIA I
- ショートスケールのアコギ → Fender Malibu Player
- 薄いボディで抱えやすい → YAMAHA APX600
という選び分けがおすすめです。
ただし、ランキング1位がすべての人に合うとは限りません。
手の大きさ、弾きたい音楽、予算、エレキかアコギかによって最適なモデルは変わります。まずは弾きやすさを決める条件から見ていきましょう。
初心者でも弾きやすいギターを選ぶ5つの条件
弾きやすいギターを選ぶときは、メーカーや価格だけでなく、自分がどこに弾きにくさを感じるかを確認することが大切です。
左手で指を広げるのがつらい人と、大きなボディを抱えるのがつらい人では、選ぶべきギターが違います。
スケールが短いとフレット間隔も狭くなる
スケールとは、ナットからブリッジまでの弦の長さです。
代表的なスケールには、
- Fender系のロングスケール:25.5インチ(約648mm)
- PRSなどの中間的なスケール:25インチ(約635mm)
- Gibson系のミディアムスケール:約24.75インチ(約628mm)
- Mustang系のショートスケール:24インチ(約610mm)
などがあります。
同じ音程と弦の太さなら、スケールが短いほど弦の張りが弱くなり、フレット間隔も狭くなります。
指を大きく広げにくい人や、コードを押さえる力がまだ弱い初心者には大きなメリットです。
ただし、短ければ必ず弾きやすいわけではありません。
弦の太さや弦高、ネックの形状も影響するため、スケールだけで決めず、ほかの条件と合わせて比較してください。
弦が細いほど押さえる力を減らしやすい
エレキギターでは、.009〜.042や.010〜.046程度の弦が一般的です。
数字が小さいほど弦が細く、軽い力で押さえたりチョーキングしたりしやすくなります。
特に初心者なら、.009〜.042を標準装備しているエレキは押弦の負担を抑えやすいでしょう。
一方、スチール弦のアコースティックギターでは、.012前後から始まるセットが多く使われます。
そのため、一般的にはアコギよりエレキのほうが弦を押さえやすく感じやすいです。
ただし、細い弦へ変更すると音や張力、ネックの状態も変わります。弦の太さを大きく変えるときはセットアップも一緒に確認してください。
ネック幅だけでなく厚みと形状も確認する
ナット幅が狭いギターは、1フレット付近で指を広げる距離を抑えやすくなります。
今回紹介するモデルでは、41〜43mm前後が中心です。
ただし、ナット幅が狭ければ誰にとっても握りやすいわけではありません。
指が太い人は、弦と弦の間隔が狭すぎると隣の弦へ触れやすくなります。
また、同じナット幅でも、
- ネックが薄いか厚いか
- CシェイプやDシェイプなど、どのような形状か
- ネック裏がサテン仕上げか光沢仕上げか
- 指板の角が丸められているか
によって握り心地は変わります。
手が小さい人はナット幅とネック厚の両方を確認するのがおすすめです。
弦高はモデル名だけでは判断できない
弦高は、弦とフレットの間にある距離です。
弦高が高すぎると、音を出すまでに弦を強く押し込まなければなりません。初心者が「自分は指の力が弱い」と感じる原因が、実はギターのセッティングにあることもあります。
反対に、弦高を下げすぎると音詰まりやビビリが発生します。
重要なのは、低ければ低いほど良いのではなく、自分の弾き方に合った範囲へ調整されていることです。
新品でも個体や保管状態によってネックの状態は変わります。
「初心者なので、押さえやすい状態に調整してほしい」と販売店へ伝え、購入時に初期セットアップを依頼するのが確実です。
ボディの大きさとブリッジも弾きやすさに影響する
アコギの場合、ボディが大きく厚いと、右腕を大きく回して構える必要があります。
小柄な人や子ども、肩が疲れやすい人は、コンパクトボディや薄胴モデルのほうが楽に構えやすいでしょう。
エレキでは、トレモロブリッジより固定式ブリッジのほうが構造がシンプルです。
チューニングや弦交換、セットアップの扱いやすさを重視する初心者には、ハードテイルやストップテールなどの固定式ブリッジも候補になります。
弾きやすいエレキギターランキングTOP7
エレキ部門では、スケール、標準弦、ネック幅・厚み、ボディ形状、ブリッジ構造を比較しました。
単にネックが薄いモデルだけを上位にせず、コードの押さえやすさ、管理のしやすさ、初心者が長く使えるかまで含めて順位を決めています。
| 順位 | モデル | スケール | ナット幅 | 標準弦 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | Fender Player II Mustang | 610mm | 42mm | .009〜.042 | ショートスケール+指板エッジ加工 |
| 2位 | Squier Sonic Mustang HH | 610mm | 42mm | .009〜.042 | 安価なショートスケール+固定ブリッジ |
| 3位 | Ibanez AZES40 | 635mm | 42mm | .010〜.046 | 初心者の移行まで考えた25インチ設計 |
| 4位 | YAMAHA PACIFICA112V | 648mm | 41mm | .009〜.042 | 狭めのナット幅+幅広い音作り |
| 5位 | PRS SE CE 24 Standard Stoptail Satin | 635mm | 約42.9mm | .010〜.046 | 25インチ+24フレット+固定ブリッジ |
| 6位 | YAMAHA REVSTAR RSE20 | 628.6mm | 41.9mm | .010〜.046 | 短めのスケール+ストップテール |
| 7位 | Ibanez GRX70QA | 648mm | 42mm | .009〜.042 | 薄いネック+HSHピックアップ |
1位 Fender Player II Mustang|総合的にかなり弾きやすい
今回のエレキ部門1位は、Fender Player II Mustangです。
最大の理由は、24インチ(610mm)のショートスケール。
一般的なStratocasterの25.5インチよりフレット間隔が狭く、標準弦も.009〜.042なので、コードでも単音でも左手の負担を減らしやすい仕様です。
さらにPlayer II Mustangは、
- ナット幅42mm
- Modern Cネック
- サテン仕上げのネック裏
- ロールドエッジの指板
- 9.5インチ指板R
- ミディアムジャンボフレット
- ハードテイルブリッジ
という構成。
特に指板エッジが丸められていることは、安価なMustangとの差が出やすいポイントです。
トレモロを使わないハードテイルなので、初心者でもチューニングやセッティングを扱いやすいのもメリット。
弱点は価格です。
「初めてだからできるだけ安く」という人には2位のSquier Sonic Mustang HHのほうが現実的ですが、予算に余裕があり、長く使える弾きやすい1本が欲しいならPlayer II Mustangが本命です。
2位 Squier Sonic Mustang HH|安くて弾きやすい入門機なら強い
予算を抑えたい初心者には、Squier Sonic Mustang HHがかなり有力です。
Player II Mustangと同じく、
- 24インチ(610mm)
- ナット幅42mm
- .009〜.042
- 9.5インチ指板R
- ハードテイル
という弾きやすい条件を備えています。
メーカーも、スリムなCシェイプネックと薄く軽量なボディを特徴として挙げています。
2基のハムバッカーを搭載しているため、ロックや歪ませたサウンドとも相性が良好です。
Player IIのようなロールドエッジまではありませんが、この価格帯でショートスケール・細めの弦・固定ブリッジが揃うのは大きな魅力。
「最初の1本に10万円近く出すのは怖い。でも弾きにくい激安ギターも避けたい」という人には、Player IIよりこちらのほうが選びやすいでしょう。
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3位 Ibanez AZES40|初心者向けの設計を本気で考えた1本
Ibanez AZES40は、「初心者向け」という言葉をスペック面から説明しやすいモデルです。
スケールは25インチ(635mm)。
24インチほど短くありませんが、25.5インチのロングスケールとの中間に位置します。
Ibanez自身も、小柄な人や子どもが比較的演奏しやすく、その後ほかのスケールへ移行しやすい設計と説明しています。
さらに、
- ナット幅42mm
- 250mm指板R
- 1フレット厚20.5mm
- All Access Neck Joint
- Comfort Round Steel Saddles
を採用。
ネックジョイント部分が丸く処理されているため、ハイポジションへ左手を移動しやすいのもポイントです。
サドルの高さ調整ネジも手に当たりにくい構造になっています。
一方、標準弦は.010〜.046。
Mustang系より1段階太いので、弦の柔らかさだけを最優先するならMustangが上です。
コードもリードも練習しながら、将来的にいろいろなギターへ乗り換えていきたい初心者には、AZES40がかなり使いやすい選択肢でしょう。
4位 YAMAHA PACIFICA112V|王道の入門ギターを選びたいなら
PACIFICA112Vはショートスケールではありません。
弦長は25.5インチ(648mm)なので、左手の移動距離だけならMustangやAZES40のほうが有利です。
それでも上位に入れた理由は、
- ナット幅41mm
- .009〜.042の標準弦
- サテン仕上げのネック
- HSSピックアップ
- コイルタップ
という扱いやすい構成にあります。
特に41mmのナット幅は今回比較したモデルの中でも狭めです。手の小さい人が握りやすく感じる可能性があります。
ただし、スケール自体は長いため、Fコードなどで指を広げることがつらいなら24〜25インチモデルも試してください。
PACIFICAの強みは、初心者用で終わりにくいこと。
ロック、ポップス、ブルース、クリーン、歪みまで幅広く対応できるため、まだ弾きたいジャンルが決まっていない初心者にもおすすめです。
PACIFICA各モデルの違いはヤマハPACIFICAシリーズの選び方で詳しく解説しています。
5位 PRS SE CE 24 Standard Stoptail Satin|24フレットまで使いたい人向け
PRS SE CE 24 Standard Stoptail Satinは、2026年ラインナップに追加された固定ブリッジ仕様です。
スケールは25インチ、ナット幅は1 11/16インチ(約42.9mm)。
Wide Thinネック、10インチ指板R、24フレットを採用しています。
最大のメリットは、25インチという中間的なスケールと固定式のPRS Stoptailです。
PRS自身も、チューニングの安定性とセットアップのシンプルさを特徴として紹介しています。
24フレットなので、将来的にギターソロやハイポジションを使う曲へ進みたい人にも向いています。
標準弦は.010〜.046。Mustangほど軽い押弦感を狙った仕様ではありません。
「弦の柔らかさだけではなく、演奏性と長く使えるスペックを両立したい」という人向けです。
価格は初心者用として安くありませんが、買い替えずに長く使える24フレットモデルを探しているなら候補になります。
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6位 YAMAHA REVSTAR RSE20|短めスケールと安定感が魅力
REVSTAR RSE20のスケールは628.6mm。
一般的な25.5インチより短く、ナット部分のネック幅も41.9mmです。
ネック裏はサテンポリウレタン仕上げ。
ブリッジはTune-O-Matic+ストップテールピースなので、トレモロアームを使わないシンプルな構造です。
標準弦は.010〜.046。
1フレット部分のネック厚は21mmなので、Ibanez GRX70QAのような極端に薄いネックとは方向性が違います。
ただし、薄いネックだけが握りやすいとは限りません。
薄すぎるネックが苦手な人には、REVSTARの適度な厚みが手に馴染む可能性があります。
ハムバッカー2基なので、短めのスケールでロック系の太い音を出したい人にもおすすめです。
7位 Ibanez GRX70QA|薄いネックでリードギターを弾きたい人に
GRX70QAは25.5インチ(648mm)なので、スケール自体は短くありません。
その代わりネックは、
- ナット幅42mm
- 1フレット厚19.5mm
- 12フレット厚21.5mm
- 305mm指板R
という薄めの設計です。
標準弦も.009〜.042。
そのため、フレット間隔の狭さより、薄いネックと軽い弦を重視したい人には候補になります。
HSHピックアップ構成で、ハードロックや速い単音フレーズにも使いやすいモデルです。
一方、手が小さく、ローフレットで指を広げること自体がつらい場合は、24〜25インチのモデルを先に試したほうがいいでしょう。
GRX70QAは、コード中心の初心者というより、リードギターやロック系の演奏へ進みたい初心者向けです。
弾きやすいアコースティックギターランキングTOP7
続いてアコギです。
アコギはエレキより弦が太いモデルが多いため、スケールだけでなく、標準弦とボディサイズも重要になります。
| 順位 | モデル | スケール | ナット幅 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | YAMAHA STORIA I | 634mm | 43mm | 低めの弦高・狭めの弦間隔をメーカーが明記 |
| 2位 | Fender Malibu Player | 610mm | 約43mm | 24インチ+スリムCネック |
| 3位 | YAMAHA APX600 | 634mm | 43mm | 80〜90mmの薄胴+カッタウェイ |
| 4位 | YAMAHA CSF1M | 600mm | 43mm | コンパクトボディ+短いスケール |
| 5位 | Taylor GS Mini | 約597mm | 約42.9mm | 小型ボディ。ただし標準弦は.013〜.056 |
| 6位 | Martin LX1 Little Martin | 約584mm | 約42.9mm | 23インチ+小型ボディ |
| 7位 | YAMAHA FS830 | 634mm | 43mm | コンパクトなフォークボディ |
1位 YAMAHA STORIA I|初心者の押さえにくさまで考えられたアコギ
アコギ部門の1位はYAMAHA STORIA Iです。
STORIAは、単に「ボディが小さいアコギ」ではありません。
ヤマハは開発時に初心者や未経験者を含むユーザーの意見を取り入れ、
- 抱えやすい小ぶりなボディ
- 634mmスケール
- やや低めの弦高
- 狭めの弦間隔
- 体や指への当たりに配慮した形状
を採用しています。
ヤマハ自身が、発売時点で同社のフルサイズアコギの中でも特に弾きやすい仕様として説明しているモデルです。
ここが重要です。
ほかのギターで「弦高が低め」と言うには実際の個体測定が必要ですが、STORIAはメーカー側が、初心者の押弦負担を減らす目的で弦高をやや低くしたことを明記しています。
スケールは極端なショートではありませんが、通常のヤマハ大型アコギより扱いやすく、標準弦FS50BTもライトゲージです。
普通のアコギらしい感覚を残しながら、最初から弾きやすいものが欲しい初心者には一番すすめやすいモデルです。
2位 Fender Malibu Player|ショートスケールのアコギなら有力
Malibu Playerは、24インチ(約610mm)のショートスケールを採用しています。
メーカーも、短いスケールによって弦の張力を抑え、楽器全体を小さくして演奏しやすくすることを明記しています。
さらに、
- コンパクトなパーラーサイズ
- Slim Cネック
- 丸みを持たせたネックエッジ
- ソリッドスプルーストップ
- Fishmanピックアップ
を採用。
エレキギターに近い感覚で握れるアコギを探している人にも向いています。
特に、
- 大きなアコギを抱えると右肩が疲れる
- ローフレットで指を広げるのが苦手
- アンプにつないで使いたい
という人は試す価値があります。
STORIAより一般的なアコギらしさは薄れますが、スケールの短さを最優先するならMalibu Playerが有力です。
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3位 YAMAHA APX600|薄いアコギが欲しいならかなり強い
APX600の特徴は、ボディの薄さです。
ボディ厚は80〜90mm。
一般的なアコギより薄く、カッタウェイも入っているため、右腕で抱えやすいうえにハイフレットにも手を伸ばしやすい構造です。
スケールは634mm、ナット幅43mm。
メーカーは弦間隔も狭めにした設計としており、標準弦は.012〜.053です。
そのため、
- 大きなアコギが苦手
- エレキからアコギへ持ち替える
- ハイフレットも使いたい
- ライブでアンプにつなぎたい
という人には特に相性がいいでしょう。
注意点は、薄胴なので大きな生音を鳴らすことだけを重視したアコギではないことです。
自宅での抱えやすさやライブでの扱いやすさを優先するなら、APX600はかなり現実的な選択肢になります。
4位 YAMAHA CSF1M|600mmの短いスケールで指を広げやすい
CSF1Mは、600mmのショートスケールを採用したコンパクトアコギです。
ボディ幅は340mm、胴厚は85〜105mm。
一般的なフルサイズアコギより取り回しやすく、自宅で座って弾くときにも邪魔になりにくいサイズです。
ナット幅は43mm。
ヤマハも、フィンガリングしやすい600mmの短い弦長を特徴として挙げています。
単なる練習用ミニギターではなく、単板トップとピックアップも搭載しています。
一方、フルサイズアコギとはサイズ感がかなり違います。
将来大型のドレッドノートへ持ち替えることを前提に、最初から標準的なサイズに慣れたい人はSTORIAやFS830も比較してください。
反対に、コンパクトさとフレット間隔の狭さを重視するなら、CSF1Mのほうが明確に選びやすいでしょう。
5位 Taylor GS Mini|小さくて弾きやすいが「弦が細いギター」ではない
Taylor GS Miniは、23.5インチ(約597mm)のショートスケールです。
ナット幅も1 11/16インチ(約42.9mm)で、通常サイズのアコギよりコンパクト。
抱えやすさとフレット間隔の狭さは大きなメリットです。
ただし、ここには注意点があります。
現在のGS Mini Mahoganyのメーカー指定弦は、D’Addario XS Mediumの.013〜.056。一般的なライトゲージより太めです。
そのため、「ショートスケールだから、とにかく弦が柔らかいはず」と考えて購入するとイメージが違う可能性があります。
Taylorは.012〜.053などのライトゲージへの変更も可能としていますが、張力が変わるため、トラスロッドなどのセットアップが必要になる場合があると案内しています。
GS Miniの魅力は単純な弦の柔らかさではなく、短いスケールとコンパクトなボディによる取り回しの良さと考えたほうが正確です。
6位 Martin LX1 Little Martin|23インチのコンパクトモデル
Martin LX1 Little Martinは、23インチ(約584mm)のショートスケール。
ナット幅は1 11/16インチ(約42.9mm)で、Modified Low Ovalネックを採用しています。
Martin自身も、学生、旅行、気軽な自宅演奏などに適したコンパクトモデルとして展開しています。
スケールが短くボディも小さいため、フレット間隔と抱えやすさを重視する人にはかなり魅力的です。
ただし、メーカー推奨弦はMedium。
こちらも、「ミニギター=必ず細い弦」というわけではありません。
手を大きく広げるのが苦手な人には向いていますが、押弦の軽さだけを最優先するなら、購入時に弦とセットアップについて楽器店へ相談してください。
Little Martinは、大きなアコギが負担になる人や、気軽に取り出せる1本が欲しい人向けです。
7位 YAMAHA FS830|普通サイズに近いアコギを弾きたい人に
FS830は、極端なショートスケールや薄胴モデルではありません。
弦長634mm、ナット幅43mmです。
一方、FGシリーズよりくびれが深く、薄くコンパクトなフォークタイプボディを採用しています。
小さすぎるミニギターではなく、一般的なアコギに近い感覚で練習したい初心者には使いやすいモデルです。
表板はスプルース単板、裏・側板はローズウッドなので、弾きやすさだけでなく生音の豊かさも重視したい人に向いています。
注意したいのは、FS830が必ず最初から低い弦高になっているとは限らないことです。
弦高は個体やネック状態、セットアップによって変わります。
新品時でも押さえにくければ、まず販売店へ調整を相談してください。
エレキとアコギはどっちが弾きやすい?
押弦の軽さを優先するなら、一般的にはエレキギターのほうが有利です。
エレキでは.009〜.042や.010〜.046程度の弦が多いのに対し、スチール弦アコギでは.012前後から始まるセットがよく使われます。
また、エレキはボディが薄いため、右腕を回しやすいモデルも豊富です。
ただし、エレキだから軽量とは限りません。
ソリッドボディのエレキは、アコギより本体重量が重いモデルもあります。
選び分けるなら、
- 左手の押さえやすさを最優先 → エレキが有利
- アンプを使わず弾き語りしたい → アコギ
- アコギが大きすぎる → STORIA・APX600・Malibu・CSFなどを検討
- ロックやバンド演奏をしたい → エレキ
という考え方がおすすめです。
エレキかアコギかで迷っている人は、エレキギターとアコギの違いも参考にしてください。
手が小さい人・女性はどんなギターを選べばいい?
「女性向けギター」「男性向けギター」と、性別だけで分ける必要はありません。
重要なのは、実際の手の大きさ、腕の長さ、体格、好みです。
手が小さい人なら、
- 24〜25インチ前後の短めスケール
- 41〜43mm前後のナット幅
- 無理なく抱えられるボディサイズ
- 太すぎない弦
- 適正な弦高
を優先して比較してみましょう。
今回なら、エレキではPlayer II Mustang、Squier Sonic Mustang HH、AZES40。
アコギならSTORIA I、Malibu Player、CSF1Mが候補です。
ただし、ナット幅が狭いほど絶対に良いわけではありません。
指が太い人は、弦間隔が狭すぎると隣の弦へ触れてしまう場合があります。
手が小さい人向けの選び方については、手が小さい人におすすめのギターと選び方で詳しく解説しています。
ハイフレットまで弾きやすいギターの条件
ギターソロやリードプレイをしたい人は、ローフレットだけでなく、ハイフレットへのアクセスも確認しましょう。
チェックしたいのは、
- ダブルカッタウェイか
- アコギならカッタウェイがあるか
- ネックジョイントが邪魔にならないか
- 何フレットまで搭載されているか
です。
今回の中では、Ibanez AZES40がAll Access Neck Jointを採用し、ハイポジションでの演奏性をメーカーが明確に意識しています。
PRS SE CE 24 Standard Stoptail Satinは、24フレットまで使用可能。
アコギでは、APX600が薄胴+カッタウェイなのでハイポジションを使いやすい構造です。
反対に、Little MartinやGS Miniなどのコンパクトアコギは、ローフレットでのコードや自宅練習には使いやすくても、ハイフレット演奏を第一目的にした設計ではありません。
自分が弾きたい曲にギターソロが多いなら、スケールやネック幅だけでなく、この違いも見ておきましょう。
今のギターが弾きにくいなら買い替える前に確認しよう
「今のギターは弾きにくいから、新しいギターに買い替えよう」
と思っている人は、購入前に3点確認してください。
モデルの問題ではなく、弦やセットアップが原因になっている可能性があります。
弦が太すぎないか
太い弦は張力が高くなりやすく、押弦やチョーキングにも力が必要です。
特に初心者で指が痛いなら、適切な範囲で細い弦へ変更すると感覚が大きく変わる場合があります。
ただし、弦ゲージを大きく変更すると、ネックの状態やオクターブ調整などにも影響します。
不安なら、弦交換とセットアップを一緒に楽器店へ相談しましょう。
弦高が高すぎないか
コードを正しい位置で押さえているのに異常に力が必要なら、弦高を一度確認してください。
ネックが順反りしているだけでも、弦高は高く感じます。
アコギの場合はナットやサドルの調整が必要になることもあるため、慣れていない初心者がいきなり削るのはおすすめしません。
弦高を下げる場合は、音詰まりやビビリが出ない範囲で調整する必要があります。
楽器店でセットアップしてもらう
同じモデルでも、セッティング次第で弾き心地はかなり変化します。
数万円かけてギターを買い替える前に、
「初心者なので、押さえやすい状態に調整できますか?」
と楽器店へ相談してみてください。
ネック、弦高、ナット、オクターブなどを適切な状態にするだけで、弾きにくさが解決する可能性があります。
すでにギターを持っている人は、買い替えより先に調整を試す価値があります。
弾きやすいギター選びまとめ
弾きやすいギターを選ぶとき、「初心者用」「ネックが細い」といった宣伝文句だけで判断するのはおすすめしません。
今回の結論を用途別にまとめると、
- 総合的に弾きやすいエレキ → Fender Player II Mustang
- 予算を抑える → Squier Sonic Mustang HH
- 初心者向け設計を重視 → Ibanez AZES40
- 王道の1本が欲しい → YAMAHA PACIFICA112V
- 弾きやすいアコギ → YAMAHA STORIA I
- ショートスケールアコギ → Fender Malibu Player
- 薄胴・ハイフレット重視 → YAMAHA APX600
- コンパクトさ重視 → YAMAHA CSF1M
という選び分けになります。
一番大切なのは、最も売れているギターではなく、自分が無理なく構えられて、また明日も触りたくなるギターを選ぶことです。
可能なら楽器店で、
- 1〜3フレットで指を広げる
- Fコードの形を作る
- 座って5分ほど構える
- ネックの太さを比べる
- ストラップを付けて立ってみる
ところまで試してみてください。
まだギターを買ったことがなく、店でどう選べばいいか不安な人は、初心者がギターを楽器店で買うときのポイントも参考にしてください。
「上手くならないのは自分の手が悪い」と決めつける必要はありません。
自分の手や体格に合ったギターと適切なセットアップを選ぶだけで、練習のしやすさは大きく変わります。