『ぼっち・ざ・ろっく!』のぼっちちゃんこと後藤ひとりは、作中で大きく分けて2本のギターを使用しています。
「黒いギターは何?」「パシフィカの型番は?」「同じモデルは買える?」と気になって調べている人も多いはず。
先に整理すると、
- 最初に使用していたのはGibson Les Paul Custom(ギブソン・レスポール・カスタム)
- 父親のギターを借りて使用していた
- 2本目はYAMAHA PACIFICA611VFMをベースにした特注仕様
- 市販のPACIFICA611VFMと劇中仕様は完全に同じではない
- 2025年には劇中仕様を再現したPACIFICA611V BTR LTDがヤマハから正式に発売された
という関係です。
特にパシフィカは「611VFM」と「劇中の特注モデル」と「BTR LTD」が混同されやすいので、違いも含めて順番に見ていきます。
ぼっちちゃんが使っているギターは2種類
まず、モデルの関係を整理するとこうなります。
| 使用時期 | ギター | ポイント |
|---|---|---|
| 1本目 | Gibson Les Paul Custom | 父親のギターを借りて使用 |
| 2本目 | YAMAHA PACIFICA611VFMベースの特注仕様 | アニメ第12話で購入 |
| 公式再現モデル | PACIFICA611V BTR LTD | 2025年発売。劇中仕様を再現 |
PACIFICA611V BTR LTDは作中で新たに登場した3本目ではありません。
アニメに登場した2本目の特注パシフィカを、ヤマハが実物の製品として再現したモデルです。
1本目はGibson Les Paul Custom
ぼっちちゃんが物語序盤から使用している黒いギターは、ギブソンのレスポール・カスタムです。
アニメ公式でも、後藤ひとりのギターに関連した展示で「ギブソン レスポール・カスタム」と明記されています。
父親のレスポールカスタムを借りていた
ぼっちちゃんが中学生のころから練習に使っていたのは、自分で購入したギターではありません。
父親が所有していたレスポール・カスタムです。
Gibson Japanの三井律郎さんへのインタビューでも、後藤ひとりが最初に手にしたギターは父親のレスポール・カスタムと紹介されています。
黒いボディ、ゴールドのパーツ、ブロックインレイという組み合わせは、ぼっちちゃんを象徴するルックスの一つになりました。
「1968年モデル」と断定するのは少し注意
ぼっちちゃんのギターについて調べると、「1968 Les Paul Custom Reissue」と紹介されていることがあります。
作中の細かな仕様から1968年仕様のレスポール・カスタムをモデルにしていると推測することはできます。
ただし、今回確認したアニメ公式・Gibson公式の情報では、基本的に「Gibson Les Paul Custom」までの表記です。
そのため、
ぼっちちゃんのギター=1968年製の実物
と考えるのは違います。
年代まで含めて完全に同一のギターを探すより、黒のレスポール・カスタムが1本目のモデルと押さえておく方が正確です。
2本目はYAMAHA PACIFICA611VFMベースの特注モデル
アニメ第12話で登場する2本目がヤマハのパシフィカです。
ここは以前より公式情報がかなり充実し、どのモデルがベースなのか明確になっています。
ベースになったのはPACIFICA611VFM
ヤマハ公式は、後藤ひとりが使用するモデルについてPAC600シリーズ「PACIFICA611VFM」に特注カスタマイズを行ったものと説明しています。
つまり、
後藤ひとりのギター=市販のPACIFICA611VFMそのもの
ではありません。
ベースモデルがPACIFICA611VFMという関係です。
ヤマハの『ぼっち・ざ・ろっく!』特設ページでも、この点が明記されています。
通常のPACIFICA611VFMには、
- フロント:Seymour Duncan SP90-1
- リア:Seymour Duncan Custom 5
- Grover製ロッキングチューナー
- Wilkinson VS-50トレモロブリッジ
- コイルタップ機能
などが採用されています。
劇中モデルにかなり近い仕様を持つため、現在普通に購入できるモデルから選ぶならPACIFICA611VFMが最も分かりやすい選択肢です。
ぼっちちゃんのベースモデル「PACIFICA611VFM」の現在の在庫を見る
パシフィカの611以外も含めて選びたい場合は、ヤマハ・パシフィカのモデル別の違いと選び方で価格帯ごとの違いをまとめています。
市販の611VFMと劇中仕様は完全には同じではない
特に分かりやすい違いが外観です。
通常のPACIFICA611VFM TBLは、フレイムメイプルトップの木目が透けて見えるトランスルーセントブラック。
一方、アニメのぼっちちゃんモデルは、木目が見えない黒いボディになっています。
「611VFMを買えばアニメとまったく同じ」と思って購入すると、ここで印象が違うかもしれません。
ただし、ピックアップ構成やトレモロ、ロッキングチューナーなど、ギターとしての基本的な仕様はかなり近いです。
劇中仕様を再現したPACIFICA611V BTR LTDが発売された
長い間、ぼっちちゃんのパシフィカは「市販されていない特注モデル」でした。
これが変わったのが2025年です。
ヤマハは2025年10月、アニメ第12話の特注仕様を再現したPACIFICA611V BTR LTDを正式に発売しました。希望小売価格は121,000円(税込)です。
通常の611VFMとの違い
ヤマハは従来の611VFMをカスタムするだけでは完全再現が難しかった部分まで見直しています。
| 比較 | PACIFICA611VFM TBL | PACIFICA611V BTR LTD |
|---|---|---|
| 位置付け | 通常モデル | 劇中仕様の公式再現モデル |
| ボディ外観 | 木目が見えるブラック | 木目なしの光沢ブラック |
| ピックガード | 通常仕様 | ブラック |
| ネック裏 | グロス系仕上げ | サテン仕上げ |
| ピックアップ | P-90+ハムバッカー | P-90+ハムバッカー |
| 付属品 | 通常付属品 | 専用ギグバッグ・認定証 |
見た目まで含めて「ぼっちちゃんと同じパシフィカ」が欲しい人には、こちらの方が近いモデルです。
詳しい仕様はヤマハ公式のPACIFICA611V BTR LTD製品ページで確認できます。
国内約650台の限定販売で公式抽選は終了
問題は入手性です。
PACIFICA611V BTR LTDは、日本国内で合計約650台を想定した限定販売でした。
アニプレックス オンライン、ヤマハミュージック直営店、Sheet Music Storeの3回に分けて抽選され、公式ページ上ではすべて受付終了となっています。
そのため、今から新品を普通のPACIFICAと同じ感覚で買えるモデルではありません。
中古や未使用品が市場に出る可能性はありますが、価格だけで飛びつかず、通常の611VFMとの価格差まで見て判断したいところです。
ぼっちちゃんと同じギターが欲しいならどれを選ぶ?
ここまでの違いを踏まえると、何を「同じ」と考えるかで選ぶモデルが変わります。
再現度を優先するならPACIFICA611V BTR LTD
アニメ第12話に登場したパシフィカの外観まで再現したいなら、BTR LTDが最も近い選択肢です。
ヤマハ自身が劇中仕様の再現モデルとして作っているため、再現度を優先するなら迷いません。
ただし限定販売なので、入手性と中古相場がネックになります。
無理にプレミア価格で探す必要がなければ、次の611VFMの方が現実的です。
普通に買いやすいのはPACIFICA611VFM
「ぼっちちゃんと同系統のパシフィカが欲しい」という人なら、ベースになったPACIFICA611VFMで十分候補になります。
特にTBL(トランスルーセントブラック)は色も近く、劇中モデルとのつながりが分かりやすい一本です。
600シリーズなので最廉価の初心者モデルではありませんが、初心者だから選んではいけないようなギターでもありません。
予算を抑えてパシフィカから始めたいなら100シリーズ、ぼっちちゃんのモデルとの近さを優先するなら611VFM、と考えると選びやすくなります。
黒いレスポールカスタムが欲しいならGibsonかEpiphone
1本目の黒いレスポールが好きなら、Gibson Les Paul Customが本命です。
ただし現在のGibson Custom Shop製レスポール・カスタムはかなり高額。
Gibson Les Paul Custom Ebonyの現在の価格と在庫を見る
もっと価格を抑えながら黒×ゴールドのレスポール・カスタムを選ぶなら、Epiphone Les Paul Customという手があります。
実際に後藤ひとり役の青山吉能さんが連動企画「ギターヒーローへの道」で使用したのも、Epiphone Inspired by Gibson Les Paul Custom Ebonyでした。
Gibson公式の青山吉能さん×三井律郎さんのインタビューでも使用モデルが確認できます。
黒のEpiphone Les Paul Customを現在の価格で見る
Epiphone側のモデルについて詳しく知りたい人は、エピフォン・レスポールのモデルと選び方もあわせて確認してください。
ぼっちちゃんがギターを買った店はどこ?
2本目のパシフィカを購入するのはアニメ第12話。
舞台になっているのは東京・御茶ノ水の楽器街です。
作中の店舗については、実在するイシバシ楽器をモデルにしているとする聖地巡礼情報もあります。
ただし、今回確認できたアニメ公式・ヤマハ公式の資料では「この店舗が公式モデル」と店名まで明記した情報は確認できませんでした。
そのため、「下北沢の楽器店で買った」という説明は誤りですが、実在店舗名まで公式設定として断定するのも避けた方が正確です。
物語として押さえておきたいのは、最終話で御茶ノ水の楽器街を訪れ、そこで特注仕様のパシフィカを購入したという部分です。
ぼっちちゃんのギターは実際に誰が弾いてる?
アニメの演奏については、「誰がぼっちちゃんの中の人としてギターを弾いているのか」が少しややこしいところです。
結束バンドの音源制作には、ギタリストの三井律郎さんやakkinさんが参加しています。
Gibson Japanによる三井律郎さんのプロフィールでは、2022年から『ぼっち・ざ・ろっく!』結束バンドのほとんどの楽曲でアレンジとギターを担当したと紹介されています。
ただし、レコーディングされたすべてのギタートラックを「三井律郎=後藤ひとり」「akkin=喜多郁代」と一律に公式設定として割り振るのは避けた方がいいでしょう。
五十嵐勝人さんはライブのギタリスト
五十嵐勝人さんの名前もよく出てきますが、ここは音源制作とライブを分ける必要があります。
2023年の「結束バンドLIVE-恒星-」では、生本直毅さんと五十嵐勝人さんがバックバンドのギターを担当しています。
このライブについてギター・マガジンでは、
- 生本直毅さん:後藤ひとりパート
- 五十嵐勝人さん:喜多郁代パート
と紹介されています。
つまり、五十嵐勝人さんがアニメ版のぼっちちゃんのギターをすべて演奏している、という説明ではありません。
音源制作とライブ演奏を混ぜないようにしたいところです。
ぼっちちゃんが使っているピックは?
ピックについても、特定の商品を「ぼっちちゃんの愛用品」と断定するのは難しいです。
作中ではピックを使って演奏する描写がありますが、「ティアドロップ型のミディアムを愛用している」と公式に特定できる資料は確認できませんでした。
場面によって見え方も異なるため、形や厚さを一つに決めない方が安全です。
一方、ヤマハからは『ぼっち・ざ・ろっく!』との公式コラボピックが実際に販売されています。
2026年発売の「ピックセット2」には、スタンダード型とティアドロップ型が各2枚入っています。
これは作中の愛用ピックを特定した商品ではなく、ヤマハ公式のコラボグッズという位置付けです。
「ぼっちちゃんと同じピック」にこだわるより、ファンアイテムとして実際に使えるピックが欲しい人にはこちらの方が分かりやすいでしょう。
ぼっちちゃんの使用ギターまとめ
後藤ひとりのギターを調べるとさまざまな型番が出てきますが、現在は公式情報によってかなり整理しやすくなっています。
覚えておきたいのは次の違いです。
- 最初のギターは父親のGibson Les Paul Custom
- 2本目はPACIFICA611VFMをベースにした特注モデル
- 市販の611VFMと劇中のパシフィカは完全に同一ではない
- 2025年に劇中仕様を再現したPACIFICA611V BTR LTDが発売された
- BTR LTDは国内約650台の限定販売で、公式抽選は終了
- 今から買いやすさを優先するならPACIFICA611VFMが現実的
- 黒いレスポールを手頃に再現するならEpiphoneも候補になる
以前は「ぼっちちゃんのパシフィカっぽいギター」を選ぶしかありませんでしたが、現在はヤマハ自身が劇中仕様を製品化したことで、モデル同士の関係がはっきりしました。
完全再現ならBTR LTD、普通に買いやすいモデルなら611VFM、1本目の黒いギターならレスポール・カスタム。
自分がどの時期のぼっちちゃんを再現したいのかで選べば、かなり分かりやすいです。