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エピフォン・レスポールの評価は?初心者が後悔しない選び方
「エピフォンのレスポールで十分なのか」「初心者が買っても後悔しないか」と迷う人は多いでしょう。
結論からいえば、ギブソンのブランドやアメリカ製にこだわらず、レスポールらしい構造と演奏感を現実的な価格で求めるなら、エピフォンは有力な選択肢です。
ただし、すべてのモデルが初心者向けというわけではありません。レスポールタイプは重い個体があり、Standard 50sと60sではネックの握り心地も異なります。旧モデルと現行モデルを混同しないことも大切です。
この記事では、エピフォン・レスポールの評価と弱点、主要モデルの違い、ギブソンとの比較、中古購入の注意点まで整理します。
- Standard 50s・60sはセットネック仕様
- 50sは太め、60sは薄めのネックが基本
- 重量は個体差があるため掲載個体の実測値を確認
- 初心者でも選べるが調整状態と弾きやすさは要チェック
- Gibsonとの差は製造地・塗装・パーツ・価格にも表れる
エピフォン・レスポールの評価はどう?
エピフォン・レスポールは、単純に「ギブソンより安いから初心者向け」と評価するものではありません。価格を抑えながら、どこまでレスポールらしい仕様を備えているかを見る必要があります。
評価されている点
エピフォンは無関係なメーカーがレスポールを模倣しているわけではなく、1957年にギブソンが買収した歴史を持つブランドです。
エピフォンの公式ヒストリーでも、ギブソン傘下に入った経緯が確認できます。
現在国内で流通しているStandard 50sや60sは、主に次のような仕様です。
- マホガニーボディとメイプルキャップ
- 接着式のセットネック
- ProBuckerハムバッカー
- CTSポット
- Graph Techナット
- LockToneブリッジとストップバーテールピース
廉価な入門モデルとは構造が異なり、現在の主力モデルまで「ボルトオンネックの安価なレスポール」と一括りにはできません。
また、更新されたStandard 50s・60sでは、ローズウッド指板やプレミアムギグバッグを採用した仕様も国内で流通しています。ギター本体だけでなく、付属品まで含めて比較したいところです。
購入前に知っておきたい弱点
エピフォンだから大きな問題があるというより、レスポールタイプそのものの弱点を理解しておく必要があります。
特に注意したいのは、次の点です。
- 4kg前後になる個体もあり、立奏では肩に負担がかかりやすい
- 座って弾くとボディの厚さや縁が気になることがある
- ハイポジションはストラトタイプほど手を入れやすくない
- 個体や販売店の調整によって弦高やフレットの状態が変わる
- 同じモデル名でも製造時期によって木材や付属品が異なる
- ギブソンほどの中古相場やブランド価値を期待しにくい
「エピフォンは軽量なモデルが多い」とは限りません。StandardやCustomを通販で買う場合は、型番だけでなく掲載個体の実測重量を確認したほうが安心です。
「エピフォンで十分」といえる人
エピフォンで十分かどうかは、演奏レベルではなく、ギターに何を求めるかで決まります。
次に当てはまるなら、無理にギブソンまで予算を上げる必要はありません。
- レスポールらしい外観とハムバッカーの音が欲しい
- Gibsonロゴやアメリカ製には強くこだわらない
- ライブや自宅練習で気兼ねなく使いたい
- 浮いた予算をアンプやエフェクターに回したい
- 中古での売却価格より、購入時の価格と仕様を重視したい
反対に、ギブソンを所有する満足感、アメリカ製、塗装やパーツの違い、中古市場での評価まで含めて求めているなら、最初からギブソンを選んだほうが遠回りにならない場合があります。
初心者が選ぶ前に確認したいポイント
最初の1本としてエピフォンを選ぶこと自体に問題はありません。ただし、価格や見た目だけで決めると、重さやネックが合わずに後悔する可能性があります。
レスポールタイプは重量を確認する
レスポールタイプは厚みのあるボディを持つため、同価格帯のストラトタイプより重くなる個体があります。
重量には木材の個体差もあるため、モデル名だけで正確には判断できません。通販では、できれば次の順に確認してください。
- 商品ページに実測重量が掲載されているか
- 掲載写真とシリアル番号が実際に届く個体と一致するか
- 重量が不明なら販売店へ確認できるか
StudioやModernには軽さを意識した仕様もありますが、「Studioなら必ず軽い」とは限りません。 肩への負担が不安な人は、実測重量を優先したほうが確実です。
レスポール以外も含めて軽さや弾きやすさを比較したい場合は、初心者向けの弾きやすいギターランキングも参考にしてください。
ネックの太さはモデルによって違う
初心者にとって意外に差が出るのが、ネックの握り心地です。
Standard 50sには、厚みを感じやすい1959 Rounded Medium C系のネックが採用されています。一方、Standard 60sはSlimTaper 60s Cで、50sよりすっきりした握り心地です。
手が小さいから必ず60sが合うとは限りませんが、ネックを握り込むのが苦手なら、最初は60sを試したほうが違いを判断しやすいでしょう。
ナット幅の数値が近くても、ネック背面の形や厚さで感覚は変わります。可能であれば、同じ店で50sと60sを持ち比べてください。
最安モデルとStandardでは構造が違う
エピフォンのレスポールには、価格を抑えたSpecial-IIや旧Special VEなどもあります。
これらの廉価モデルでは、ボルトオンネック、薄いボディ、簡略化されたコントロールなどが採用されることがあります。一方、現在のStandard 50s・60sは接着式のセットネックです。
さらに、P-90ピックアップを搭載したLes Paul Specialも存在します。名前に「Special」と付いていても、Special-IIとは成り立ちも仕様も同じではありません。
安いモデルとStandardの差は、装飾だけではないということです。購入前に、少なくともネック接合、ボディ構造、ピックアップ、コントロールを確認しましょう。
通販では実測重量と調整・返品条件を見る
通販では、価格だけで販売店を決めないほうが安全です。
確認しておきたい項目は次のとおりです。
- 新品・アウトレット・中古のどれか
- 掲載個体の実測重量
- 初期調整の有無
- 弦高やネック状態の問い合わせができるか
- 初期不良や返品の条件
- ギグバッグやハードケースの付属
- メーカー保証を受けるための登録方法
届いた時点で弾きにくくても、ギターそのものが悪いのではなく、弦高やネック調整が合っていない場合があります。初心者ほど、購入後の相談先がある販売店を選ぶ意味は大きいでしょう。
Standard 50sとStandard 60sの違い
エピフォン・レスポールで最初に比較したいのが、Standard 50sとStandard 60sです。外観は似ていますが、ネックとピックアップの組み合わせが異なります。
| 比較項目 | Standard 50s | Standard 60s |
|---|---|---|
| ネック | 1959 Rounded Medium C | SlimTaper 60s C |
| 握り心地 | 厚みを感じやすい | 比較的すっきり |
| ネック側ピックアップ | ProBucker 1 | ProBucker 2 |
| ブリッジ側ピックアップ | ProBucker 2 | ProBucker 3 |
| ペグ | Vintage Deluxe | Grover Rotomatic |
| 向いている人 | 太めのネックや50年代風の外観が好き | 細めのネックや扱いやすさを重視 |
※同じモデル名でも、旧仕様や限定カラーでは木材・指板・付属品が異なる場合があります。
50sは太めのネックが特徴
Standard 50sは、1959 Rounded Medium C系のネックを採用したモデルです。
ネックを親指まで使って握り込む人や、細すぎるネックでは頼りなく感じる人に向いています。ProBucker 1と2、50sスタイル配線を採用し、見た目もヴィンテージ寄りです。
ただし、「50sだからコード向け」「リードには向かない」と決まっているわけではありません。最も大きな選択基準は、音楽ジャンルよりもネックの握り心地です。
60sはSlimTaperネックを採用
Standard 60sには、50sより薄く感じやすいSlimTaper 60s Cネックが採用されています。
ピックアップはProBucker 2と3の組み合わせで、ペグにはGrover Rotomaticを搭載。50sよりネックがすっきりしているため、初めてレスポールを持つ人でも比較的違和感を抑えやすいモデルです。
ただし、SlimTaperでも人によっては厚く感じます。細いネックを最優先するなら、数値だけで決めず試奏したほうが確実です。
50sと60sはどちらを選ぶべきか
50sと60sで迷ったら、まずネックで絞りましょう。
- ネックに厚みが欲しいなら50s
- 薄めの握り心地を優先するなら60s
- フレイムメイプルの外観を重視するならFigured仕様も比較
- 通販ならカラーより実測重量を先に確認
初めての1本で試奏できない場合は、クセの少ない60sを候補にしやすいものの、50sの太いネックを好む人も少なくありません。ここは優劣ではなく相性です。
Standard以外の主要モデル
Standardが基本形ですが、装飾、機能、価格帯を変えたモデルも用意されています。見た目だけでなく、指板、ピックアップ、ケースの違いまで確認しましょう。
Les Paul Studio|装飾を簡略化したモデル
Les Paul Studioは、ボディバインディングなどの装飾を抑えたレスポールです。
国内で流通している仕様には、セットネック、Alnico Classic系ハムバッカー、CTSポットを採用したモデルがあります。派手な装飾よりも、シンプルな外観を好む人には選びやすいでしょう。
ただし、Studioは製造時期による仕様差が大きめです。
旧Studio LTと通常のStudioは同じではなく、重量軽減加工やコイルスプリットの有無もモデルによって異なります。「Studioなら軽量でコイルスプリット付き」と決めつけず、商品ページの仕様を確認してください。
新品在庫が少ない時期もあるため、在庫がなければ旧モデルを高値で追うより、Standardとの価格差を比較したほうがよいでしょう。
Les Paul Custom|エボニー指板と装飾的な外観
Les Paul Customは、ボディとヘッドのバインディング、ブロックインレイ、ゴールドパーツなどを備えたモデルです。
現在国内で流通する通常のLes Paul Customには、エボニー指板、Modern Medium Cネック、ProBucker Customハムバッカー、CTSポットなどが採用されています。プレミアムギグバッグが付属する仕様もあります。
Standardより上位に見える外観ですが、単純な性能順ではありません。黒や白のCustomらしい見た目を求める人が選ぶモデルと考えたほうが分かりやすいでしょう。
『ぼっち・ざ・ろっく!』の後藤ひとりが最初に使用している黒いギターは、エピフォンではなくGibson Les Paul Customです。作中モデルとの違いは、ぼっちちゃんが使用しているギターの解説で整理しています。
Les Paul Modern|機能とハイポジションの弾きやすさを重視
Les Paul Modern Figuredは、クラシックなレスポールの外観に現代的な機能を加えたモデルです。
代表的な仕様には、次のものがあります。
- 重量を抑えるためのウェイトリリーフ
- ハイポジションへ手を入れやすくするヒール形状
- 非対称のSlimTaperネック
- エボニー指板
- コイルスプリット
- フェイズ切り替え
- トレブルブリード
伝統的なレスポールの仕様より、音色の切り替えや演奏性を優先したい人向けです。Standardより流通量が少ないため、カラーを限定すると見つけにくいことがあります。
Inspired by Gibson Custom|通常モデルとは別の上位ライン
Inspired by Gibson Customは、通常のInspired by Gibsonより上位に位置するシリーズです。
モデルによって、Gibson USA製ピックアップ、オープンブック形状のヘッドストック、ワンピースネック、ハードケースなどが採用されています。
たとえば1959 Les Paul Standard Reissueは、Gibson Custombucker、CTSポット、Switchcraftパーツ、ローズウッド指板、ハードケースを備えた仕様です。
価格は通常のStandardより上がりますが、ギブソンまでは届かない予算で、ピックアップやパーツまで重視したい人には比較する価値があります。
Gibsonレスポールとの違い
現在のエピフォン上位モデルは仕様が充実しており、「ギブソンは本物の木材、エピフォンは合板」という単純な分け方はできません。
ボディ・ネック・パーツ構成の違い
現在のStandard 50s・60sでは、エピフォンもマホガニーボディ、メイプルキャップ、セットネックを採用しています。
一方、ギブソンとエピフォンでは、主に次の部分が異なります。
| 比較項目 | Epiphone | Gibson USA |
|---|---|---|
| 主な生産 | 海外生産のモデルが中心 | アメリカ生産 |
| ピックアップ | ProBuckerなど | Gibson USA製ピックアップ |
| 塗装 | モデルごとに異なる | ニトロセルロースラッカーが中心 |
| パーツ | Epiphone製と外部パーツを組み合わせ | Gibson仕様のパーツを中心に構成 |
| 価格 | 比較的抑えられている | 高価格帯 |
| 中古相場 | モデルによって差が大きい | ブランド価値を維持しやすい |
音の違いを「ギブソンは深い」「エピフォンは薄い」と言い切ることはできません。ピックアップ、アンプ、弦、調整、個体差でも結果が変わるためです。
Gibsonでなければ得られない部分
ギブソンを選ぶ理由は、音だけではありません。
- Gibsonロゴを所有する満足感
- アメリカ製へのこだわり
- ラッカー塗装の手触りや経年変化
- Gibson USA製パーツを含む全体の仕様
- 中古市場での知名度と評価
これらに価値を感じるなら、エピフォンを買ってからギブソンへ買い替えるより、最初から予算を貯めたほうが結果的に安く済むことがあります。
一方で、ブランド名より演奏や音作りを優先するなら、エピフォンとアンプを組み合わせたほうが満足しやすい場合もあります。
Epiphoneを選んだほうがよい人
次の条件なら、エピフォンが現実的です。
- 予算を10万円前後に抑えたい
- Gibsonロゴには強くこだわらない
- ライブや持ち運びで傷を気にしすぎたくない
- 50sと60sのネック差から選びたい
- アンプやエフェクターも同時に揃えたい
価格差を木材や音だけで説明しようとすると判断を誤ります。ブランド、製造地、塗装、パーツ、中古価値まで含めてギブソンに払うかを考えてください。
中古のエピフォン・レスポールを買うときの注意点
中古市場には、現在のラインナップにはないモデル名が数多く残っています。現行品と同じ基準で比較しないことが重要です。
生産終了モデルと現行モデルを混同しない
中古で見かけることがある主な旧モデルには、次のようなものがあります。
- Les Paul Standard PlusTop PRO
- Les Paul Standard PRO
- Les Paul Studio LT
- Les Paul Special VE
- Les Paul Ultra
- Les Paul Traditional PRO
旧PlusTop PROにはコイルタップ機能を備えたモデルがありますが、現在のStandard 50s・60sとは仕様が異なります。
「Standard」という名前だけで現行品と同じだと思わず、正式なモデル名、製造年、ネック接合、ピックアップ、指板材まで確認しましょう。
シリアル番号だけで製造情報を断定しない
エピフォンのシリアル番号は、製造時期や生産拠点を調べる手掛かりになります。
ただし、年代によって表記方法が異なり、非公式にまとめられた工場コードがすべての製品へ当てはまるわけではありません。シリアル番号だけで製造工場や仕様を断定するのは危険です。
中古品では、次の情報を組み合わせて確認してください。
- シリアル番号
- ヘッドストック表裏の写真
- ラベルや保証書
- 正式なモデル名
- ピックアップとコントロール
- ネック接合部
- 販売店の商品説明
不明な場合は、推測で価値を判断するより、販売店や国内正規代理店へ確認したほうが確実です。
ネック補修・フレット・電装系を確認する
レスポールタイプの中古では、ヘッドやネック周辺の補修歴を確認しましょう。
特に見たいのは次の部分です。
- ヘッド付け根の割れや接着跡
- ネックの反りとトラスロッドの余裕
- フレットの減り
- ナットの交換や溝の状態
- ピックアップやポットの交換
- コイルタップなどの改造
- ペグやブリッジの変更
- 実測重量
- ケースの付属
補修歴がある個体を一律に避ける必要はありませんが、補修内容が不明なものを相場どおりの価格で買うのは避けたいところです。
エピフォン・レスポールの評価まとめ
エピフォン・レスポールは、価格だけを理由に選ぶ初心者用ギターではありません。
現在のStandard 50s・60sは、セットネック、ProBucker、CTSポットなどを備えており、レスポールらしい構造を現実的な価格で選べます。
最終的な絞り方は次のようになります。
- 太めのネックが好きならStandard 50s
- すっきりしたネックを優先するならStandard 60s
- 装飾を抑えたいならStudio
- 黒や白の豪華な外観が欲しいならCustom
- 多彩な切り替え機能が欲しいならModern
- Gibson USA製ピックアップなど上位仕様を求めるならInspired by Gibson Custom
初心者だからという理由だけで最安モデルを選ぶ必要はありません。まず重量とネックを確認し、無理なく持てる個体の中から、好きな外観と必要な機能で決めるのが失敗しにくい選び方です。