- エレキとアコギの弦高は何mmが基準
- 弦高が高い低いはどんな症状で判断する
- 低めにしたいけどビビりを避けたい
弦高は一般的な基準に合わせ、0.2mmずつ動かして弾き心地で決めるのがいちばん確実です。
エレキなら12フレットで1弦1.2〜1.5mm/6弦1.5〜1.8mm、アコギなら1弦2.0mm前後/6弦2.5〜2.8mmが出発点になります。高いと押弦が重くてピッチが上がりやすく、低いとビビりや音詰まりが出やすいところ。
ギターの弦高の目安をベースに、測る位置の統一、症状から原因を絞る見方、ブリッジ・サドルでの調整手順、店に依頼するときの料金感まで整理します。
ネック反りやナットも含めてチェックすれば、数値に迷わず決め切れます。
- エレキとアコギの基準値をまず揃える
- 高すぎのサインで調整の必要性を切り分ける
- 低め設定のビビり音詰まりを症状から当てる
- 測定条件を固定して数値のブレを減らす
- 弦高変更後にオクターブとPUも整える
弦高の目安で弾き心地を判断する
弦高は「弾きやすさ」と「音の張り」を同時に左右します。ほんの0.2mmの差でも、押さえ心地やビビりの出方が変わるので、数字だけで決め切らないほうが安全です。
ただ、まったく基準が無いと迷いやすいですよね。まずは一般的な目安に寄せてから、弾き方とギターの個体差に合わせて微調整すると失敗しにくくなります。
弾きやすさ優先か音量優先かで変わる弦高の基準
結論から言うと、弦高の「正解」は1つではありません。強く弾いてもビビりにくい方向に寄せるか、軽い力で押さえられる方向に寄せるかで、基準が変わります。
まずは“基準点”を作り、そこから自分の手に合わせて動かすのが近道です。数字はあくまで出発点にすると、気持ちがラクになります。
まず置きたい基準値(エレキ/アコギ)
エレキは12フレット上で、1弦がだいたい1.2〜1.5mm、6弦が1.5〜1.8mmあたりが「一般的な目安」としてよく使われます。弾きやすさと安定のバランスを取りやすい範囲だからです。
アコギは同じく12フレット上で、1弦が2.0mm前後、6弦が2.5〜2.8mmが目安になりやすい傾向です。弦の振れ幅が大きいので、エレキより少し高めに落ち着きます。
音の張り・強いピッキングを優先する場合
強くピッキングしてもビビりにくくしたいなら、基準値より少し高めにすると安定しやすいです。音に張りが出て、弦が当たって「ジャリっ」としにくくなります。
ただし弦高を上げるほど、押弦が重くなり、押さえたときにピッチが上がりやすくなります。音の太さと弾きにくさはセットだと思っておくと納得しやすいでしょう。
弾きやすさを最優先する場合
軽い力で押さえたいなら、基準値より少し低めにすると指がラクになります。速いフレーズや長時間の練習では、疲れにくさが効いてきます。
その代わり、ビビりや音詰まりが出やすくなるので、下げるときは「安全側の決め方」を押さえてください。下げた分だけチェック項目が増える、というわけです。
高いと感じる弦高の見分け方と許容ライン
弦高が高いかどうかは、数値よりも「押さえたときの違和感」で気づくことが多いです。特にローコードで手が疲れやすい、押さえるたびに音程がシャープする、こういう症状が出たら要注意になります。
とはいえ、少し高めが合う人もいます。我慢できる高さなのか、調整が必要な高さなのかを、次のサインで切り分けると判断しやすいです。
- 1〜3フレットが妙に硬い
- 押弦で音程が上がりやすい
- 指先が早く痛くなる
- チューニングが安定しない
- 弦高が急に高くなった
「高い」と感じても、ビビりが出ない・演奏が安定するなら、その高さが合っている場合もあります。逆に、急に高くなったときは、ネックの順反りやブリッジの変化が疑われますね。
数字で迷うときは、エレキなら12フレット付近で1弦2.0mm前後を超えると高めに感じる人が増えやすい、くらいの感覚で見て、弾き心地で最終決定するのが現実的です。
低めに攻めるときのリスクと安全側の決め方
弦高を低くすると弾きやすくなりますが、同時にビビり・音詰まり・サスティーン低下が出やすくなります。「下げたら終わり」ではなく、下げた後の確認が本番です。
迷ったら「まず安全側→少しずつ低く」が失敗しにくいです。どこまで攻めるかを、比較で整理します。
| 項目 | 安全側(迷ったらここ) | 低めに攻めた場合 |
|---|---|---|
| 狙い | ビビりを出しにくい | 押弦を軽くする |
| 起こりやすいこと | 少し硬いが安定 | 強ピッキングでビビりやすい |
| 安全策 | 0.2mmずつ動かす | 弾く場所を増やして確認 |
安全側のコツは、調整量を小さくすることです。1回で大きく下げると、原因が分からなくなりやすいんです。
そして弦高だけで解決しないケースもあります。ナット溝、フレットの状態、ネック反りまで含めて見ないと、「下げたのに弾きにくい」が起こります。
ギターの弦高を測る位置と測り方
弦高を調整するなら、まず「同じ位置・同じ条件」で測ることが大前提です。ここがブレると、上げたのか下げたのか分からなくなって迷子になります。
測り方はシンプルで、必要なのは精密な定規(スケール)とメモ。さらに六角レンチやドライバーがあると、測定から調整までスムーズにつながります。
エレキギターの弦高を測る基本ポイント
測る位置を固定すると、調整が一気にラクになります。エレキは「チューニングした状態で、12フレット上」を基準にする人が多いです。
測るのは、フレットのてっぺんから弦の下面まで。定規はできるだけ目盛りが細かいものが向きます。
また、記事や店舗によっては14フレットで確認する流儀もあります。
どちらでも良いので、一度決めたら同じ場所で統一してください。メモを残しておくと、戻したいときに助かります。
アコギの弦高を測る基本ポイント
アコギも基本は12フレットで測ります。エレキより弦の振れ幅が大きいので、数値が近くても「触った感じ」は結構変わりますね。
特にアコギは、ブリッジ側で弦高を下げる場合、サドルを削る調整が多くなります。削りすぎると戻せないので、測り方の精度が重要になります。
測る場所と測り方を固定する
チューニングを合わせて、弦を押さえない状態で測ります。フレット頂点から弦の下側までの距離を、1弦と6弦で確認すると基準が作りやすいです。
定規は端から測れるタイプが便利です。弦高専用スケールがあると、ゼロ位置が取りやすくなります。
目安の数字を“目標”にしすぎない
アコギの目安は、1弦が2.0mm前後、6弦が2.5〜2.8mmがよく挙がります。
最近は6弦2.5mm/1弦2.0mmあたりを希望する人も多いようです。
ただ、強くストロークする人は少し高めが安定しますし、フィンガー中心なら低めが合うこともあります。数字は目標ではなく、出発点として扱うほうが納得しやすいでしょう。
サドルを触る前に、別の要因を潰す
湿度変化でネックが動くと、同じ弦高でも弾き心地が変わります。まずネック反りやナット側の違和感がないかを確認してから、サドル調整に進むのが安全です。
迷いがあるなら、楽器店や工房で「一般的な弦高」に一度合わせてもらい、そこから好みに寄せる方法も現実的ですよ。
測定値がブレる原因と再現性を上げるコツ
同じはずなのに数値が変わるときは、条件が揃っていないことが多いです。特に、チューニングと定規の当て方で差が出ます。
再現性が上がるほど、調整が短時間で決まるので、次のポイントを固定してください。
- 測る前に必ずチューニング
- 定規をフレットに直角
- 1弦と6弦で両側確認
- メモで“元の値”を残す
- トレモロは状態を統一
ストラト系でトレモロをフローティングにしていると、弦高調整がブリッジの浮き具合にも影響します。つまり、弦高だけ見てもズレるんです。
測定と調整をセットで考えて、毎回同じ状態(弦の張り、ブリッジの角度)で測ると、「やった分だけ結果が返ってくる」感じになってきます。
弦高が高め低めで起きる症状
弦高を動かすと、体感だけでなく「症状」として分かりやすく表れます。たとえばビビりや音詰まり、押さえにくさ、ピッチのズレなどです。
症状を先に把握すると、調整の方向性が決まりやすくなります。闇雲に回すより、原因を当てにいくほうが早いですね。
弦高が低すぎると起こるビビり音詰まりのパターン
弦高を下げすぎると、「どこで」「どう鳴るか」で原因の当たりが付けられます。
ビビりの出方は、かなり性格が出るので観察が大事です。
よくあるパターンを、症状→疑う場所で整理します。
| 症状 | 起こりやすい場面 | まず疑う場所 |
|---|---|---|
| 開放弦だけビビる | 0フレット付近 | ナット溝の深さ |
| 特定フレットだけ当たる | 同じ音で毎回 | フレット浮き・すり減り |
| チョーキングで音詰まり | ハイポジション | 弦高+指板Rの相性 |
特に指板の丸み(R)が強いタイプは、低すぎる弦高だとチョーキングで詰まりやすい傾向があります。「下げても気持ちよく伸びない」なら、少し上げるほうが結果的に弾きやすいです。
ビビりがアンプで消えることもありますが、気になるなら生音でも確認して、気持ちよく弾けるラインを探してください。
弦高が高いと押弦が重くなる影響とピッチのずれ
弦高が高いと、押さえる距離が増えるので手が疲れやすくなります。特にFコードなど、低いポジションのバレーで差が出やすいです。
さらに見落としがちなのが、押さえたときのピッチです。弦を深く押し下げるほど張力が増え、音程が少しシャープしやすくなります。「チューニングは合ってるのにコードが濁る」ときは、弦高の影響も疑ってください。
音に張りが出るメリットはありますが、弦高を上げすぎると演奏そのものが大変になります。音の良さと演奏の快適さのバランスを、最優先で決めるのがいちばんです。
エレキギターで弦高が3mm付近になったときの起こりやすい問題
エレキの弦高が12フレット付近で3mm近いと、かなり高めの部類に入ります。
もちろん好みで高くしているなら問題ありませんが、意図せずそこまで上がったなら原因探しが必要です。
「急に弾きにくくなった」なら、弦高だけを触るより、なぜ上がったかを先に潰すほうが安全になります。
ネックが順反りしている
順反りだと、中間あたりの弦高が持ち上がります。見た目では分かりにくいので、1フレットと最終フレットを押さえて、真ん中付近の隙間を確認すると判断しやすいです。
季節や湿度で動くこともあるので、「前は普通だった」のに急に高い場合は特に疑いどころです。
ブリッジが浮いている/角度が変わった
ストラト系でフローティングにしていると、弦高調整がブリッジの浮きにも影響します。スプリングの張りとのバランスが崩れると、弦高がまとめて上がることがあります。
弦交換やチューニング変更のあとに起きたなら、ブリッジの角度も見てください。
ナット側が高すぎる
1〜3フレットがやけに押さえにくいなら、ナット側の高さが原因のことがあります。12フレットだけ見ていると見落としやすいポイントです。
ナット調整は削り過ぎが怖いので、無理に触らず依頼する判断もアリでしょう。
弦高調整の手順と依頼料金の考え方
弦高はブリッジやサドルで動かせますが、その前にネックの反りを確認しないと、狙った数値に合わせても弾き心地が安定しません。
また、弦高を変えるとオクターブピッチ(オクターブチューニング)やピックアップの高さも影響を受けやすいです。セットで考えると、トラブルが減ります。
自分で弦高調整する前に確認したいネック反り
弦高調整の前にネックの反りを見ます。ここがズレていると、弦高を合わせても「なんか変」が残りやすいです。
確認は難しくありません。“やってから弦高”の順番だけ守ると、かなり安定します。
- チューニングを合わせる
- 1Fと最終Fを同時に押さえる
- 真ん中付近の隙間を見る
- はがき1枚程度が目安
- 大きい=順反り/小さい=逆反り
反りを直すときはトラスロッドを回しますが、回す方向は一般的には「順反り=時計回り」「逆反り=反時計回り」とされることが多いです。
ただしモデルによって逆の例もあるので、説明書を確認したほうが安心です。
そして一気に回さないこと。少し回して→チューニング→再確認の繰り返しが安全になります。
- 一度に回すのは 1/8〜1/4回転まで
- 回したら チューニング→再計測→時間を置く
- 固い/効かない/不安なら店
サドルとブリッジで弦高を動かす基本手順
弦高を動かす場所は、ギターの構造で変わります。エレキは比較的調整しやすい一方、アコギはサドルを削るなど「戻しにくい調整」になりやすいので注意してください。
道具は、スケール(定規)、ドライバー、六角レンチが基本です。メンテ道具が一式入ったセットもあり、たとえばツールセットが税込4,000~5,000円程度で売られている例もあります。
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ストラト/テレ系:サドルが弦ごとに分かれるタイプ
弦を少し緩めてから、付属の細い六角レンチでサドルのイモネジを回して高さを調整します。一般的には、ネジを締める方向でサドルが上がり、緩める方向で下がります。
このとき、左右のネジの高さ差が大きいとサドルが傾きやすいので、できるだけ底面が平行に近い状態を意識すると安定します。
レスポール系:ブリッジがまとまっているタイプ
弦を少し緩めて、ブリッジ両端のネジや、ブリッジ下の円盤(サムホイール)で高さを変えます。回し方は構造で違うので、無理に力を入れず、動き方を確認しながら進めてください。
ブリッジ全体が動くので、6弦側だけ上げたい・1弦側だけ下げたい、のような調整は“傾き”で作ることになります。
弦高を触ったら一緒に見直したい2つ
弦高を上げ下げすると、オクターブピッチがズレやすくなります。弦高が変わったら、開放弦と12フレットの音程の関係も確認したいところです。
さらにピックアップの高さも、弦との距離が変わるので音の出方が変わります。弦高→オクターブ→ピックアップの順で見直すと、納得感が出やすいですよ。
弦高調整料金の相場感と追加作業が増える条件
お店に依頼する場合、弦高“だけ”の単品メニューがある店もあれば、ロッド調整やオクターブ調整、クリーニング込みの「基本調整」としてまとめている店もあります。どこまで含むかで金額が変わるのがポイントです。
目安として、いくつかの料金体系をまとめます(店舗や状態で変動します)。
| 内容イメージ | 含まれやすい作業 | 目安の価格帯 |
|---|---|---|
| 弦高“単品” | ブリッジ/サドルで高さ調整 | 2,000円台〜 |
| 基本調整(エレキ) | ロッド・弦高・オクターブ・点検など | 6,000〜8,000円台〜 |
| 基本調整(アコギ) | ロッド・弦高・オクターブ・クリーニング等 | 7,000円台〜 |
追加作業が増えやすい条件は、フロイドローズなど構造が複雑なブリッジ、ネック脱着が必要な調整、ナット溝の加工、フレットのすり合わせが必要なケースです。ここに入ると「弦高だけ」では終わりません。
相談のコツは、「今の弦高(mm)」「困っている症状(ビビり・音詰まり等)」「弦ゲージ」「弾き方」を伝えること。見積もりの精度が上がりやすいです。
測定→調整→弾き比べで決め切る進め方
最後は、数字より「弾いてどう感じるか」です。スケールを使って合わせる人もいれば、いろいろなポジションで弾いてビビりやカスレを確認し、出ない範囲で弦高を上げ下げする人もいます。
進め方はシンプルで、測る→少し動かす→チューニング→弾くを繰り返します。動かす幅は0.2mm前後から始めると迷いにくいでしょう。
チェックは、開放弦、低いフレットのコード、ハイポジの単音、チョーキングの4つをセットにすると抜け漏れが減ります。最後に「気持ちよく練習が増える状態」に寄せたら勝ちです。
ギターの弦高の目安で迷わない調整まとめ
弦高は弾きやすさと音の張りを同時に動かします。まずは12フレット基準で数値を揃え、0.2mmずつ調整して弾き比べる流れが安全です。高いと押弦が重くピッチが上がりやすく、低いとビビりや音詰まりが出やすいので、症状から原因も一緒に見ます。
【要点まとめ】
- 基準は12フレットで揃える
- エレキは1弦1.2〜1.5mm・6弦1.5〜1.8mmが目安
- アコギは1弦2.0mm前後・6弦2.5〜2.8mmが目安
- 高すぎは押弦の疲れとシャープしやすさが出る
- 低すぎはビビり音詰まりサスティーン低下が出る
- 開放だけのビビりはナット溝を疑うべきである
- 急に弦高が上がったら順反りやブリッジ変化を疑う
- 調整は0.2mm刻みで測定→調整→チューニングを回す
自分で触るなら、ネック反り確認→弦高→オクターブ→ピックアップの順が安定します。アコギのサドル削りは戻しにくいので、迷いがあれば店に任せる判断も堅実です。依頼時は弦高の数値、症状、弦ゲージ、弾き方を伝えると話が早く進みます。