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フェンダージャパンの当たり年はいつ?シリアルと型番で中古を見極める

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フェンダージャパンの中古を探していると、「JVシリアルは当たり」「Crafted in Japanはハズレ」といった評価を見かけます。

先に結論をいうと、中古市場で当たり年として人気があるのは1982〜1997年ごろです。なかでも、フェンダージャパン初期のJVシリアルは高く評価される傾向があります。

ただし、これは「その時期に作られた個体なら、すべて音がよくて高品質」という意味ではありません。フェンダーが公式に当たり年を指定しているわけでもなく、同じ年式でもモデルや当時の価格帯、保存状態によって内容は変わります。

中古を見極めるときは、年式だけで判断せず、次の順番で確認することが大切です。

  • シリアルナンバーから、おおよその製造時期を調べる
  • 型番から、モデル系統と当時のグレードを確認する
  • パーツ交換や修理歴、ネックやフレットの状態を見る

この記事では、フェンダージャパンの当たり年と呼ばれる時期を整理したうえで、シリアルと型番の読み方、中古購入前に確認したいポイントを解説します。

目次

フェンダージャパンの当たり年として人気なのは1982〜1997年

フェンダージャパンは1982年にスタートしました。Fender公式のブランド史でも、1982年3月にフェンダージャパンが設立され、日本で高く評価されるギターが生産されたことが紹介されています。

中古市場では、とくに1982〜1997年の「Made in Japan」表記の時期が当たり年として扱われることが多くなっています。

その理由は、初期モデルへの人気や希少性、フジゲン製とされる時期への評価が重なっているためです。ただし、「1982〜1997年なら無条件に当たり」と考えるのではなく、人気が集まりやすい期間と捉えておきましょう。

初期のJVシリアルは特に中古人気が高い

「JV」から始まるシリアルは、1982〜1984年ごろに使われていたフェンダージャパン初期のシリアルです。

フェンダージャパンの歴史が始まった時期のモデルであり、現在では製造から40年以上が経過しています。生産時の仕様を保った個体が少なくなっていることも、人気につながっている要因です。

ただし、JVシリアルであっても状態は一台ずつ異なります。

ネックやフレットの消耗、電装系の交換、リフィニッシュなどが行われている可能性もあります。シリアルの希少性だけで価格を判断せず、オリジナルの仕様がどの程度残っているかまで確認する必要があります。

Eシリアル以降は年式よりモデルとグレードを見る

Eシリアルは、Fender公式のシリアル一覧では1984〜1987年ごろに該当します。

JVに続く比較的古い時期ではありますが、Eシリアルだからといって仕様が一種類に統一されているわけではありません。同じ時期にも、異なる価格帯や仕様のモデルが存在します。

たとえば、同じストラトキャスター系でも、ボディ材やピックアップ、塗装、パーツ構成が違うモデルがあります。そのため、Eシリアル以降の個体は、シリアルだけでなく「ST57」「ST62」といった型番や末尾の数字まで確認することが重要です。

Crafted in Japanをハズレ年とは断定できない

1997年ごろから、シリアル付近の表記が「Made in Japan」から「Crafted in Japan」へ移行します。

この表記の変化を理由に、「Crafted in Japanはハズレ」と説明されることがあります。しかし、MadeとCraftedは品質の優劣を表す公式ランクではありません。

Crafted in Japan期にも複数のモデルと価格帯があり、上位仕様や人気モデルも存在します。製造から時間が経った現在では、同じ型番でも保存状態や修理歴による差が大きくなっています。

なお、Fender公式の資料では2007〜2008年ごろに再びMade in Japan表記へ移行しており、この時期はMadeとCraftedの両方が存在します。表記だけを見て、品質や製造工場を単純に判断しないほうが安全です。

シリアルナンバーから製造時期を調べる

フェンダージャパンの製造時期を調べるときは、最初にシリアルナンバーを確認します。

ただし、シリアルから分かるのは基本的に「おおよその製造期間」です。製造年やモデルの仕様まで、シリアルだけで正確に特定できるとは限りません。

シリアルと生産国表記はどこにある?

シリアルの位置は、年代やモデルによって異なります。

フェンダージャパンでは、次の場所に記載されていることがあります。

  • ネックとボディの接合部付近
  • ヘッドの表側または裏側
  • ネックプレート
  • ネックヒール付近

シリアルの近くには「Made in Japan」または「Crafted in Japan」と記載されていることがあります。

中古販売ページにシリアル全体が掲載されていない場合は、購入前に販売店へ確認しましょう。先頭のアルファベットだけではなく、生産国表記と数字部分を含めて確認するのがポイントです。

1982年以降のシリアル早見表

以下は、Fender公式の日本製シリアル一覧をもとに整理した目安です。

1982〜1997年ごろのMade in Japan

シリアル製造時期の目安
JV+5桁1982〜1984年
SQ+5桁1983〜1984年
E+6桁1984〜1987年
A・B・C+6桁1985〜1986年
F+6桁1986〜1987年
G+6桁1987〜1988年
H+6桁1988〜1989年
I・J+6桁1989〜1990年
K+6桁1990〜1991年
L+6桁1991〜1992年
M+6桁1992〜1993年
N・O・P・Q+6桁1993〜1994年
S・T+6桁1994〜1995年
U+6桁/N+5桁1995〜1996年
V+6桁1996〜1997年

1997〜2008年ごろのCrafted in Japan

シリアル製造時期の目安
A+6桁1997〜1998年
O+6桁1997〜2000年
P+6桁1999〜2002年
Q+6桁2002〜2004年
R+6桁2004〜2005年
S+6桁2006〜2008年
T+6桁2007〜2008年

2007年以降のMade in Japan

シリアル製造時期の目安
T+6桁2007〜2010年
U+6桁2010〜2011年
JD+8桁2012年以降

JDシリアルは、先頭の「JD」に続く最初の2桁が年を表します。たとえば「JD12」で始まる場合、2012年製の目安です。

ただし、移行時期には複数の表記が重なっており、モデルによってシリアルの使用期間が異なる例もあります。

シリアルだけでは製造年や真贋を断定できない

Fender公式も、日本製モデルの初期記録は完全ではないため、シリアルを年代に関連する仕様と組み合わせて判断するよう案内しています。

たとえば、Eシリアルから分かるのは「1984〜1987年ごろ」という範囲です。正確な年やモデル名、ボディ材、ピックアップの種類までは特定できません。

また、中古ギターではネックやボディ、ネックプレートなどが交換されている可能性があります。シリアルが正しくても、その番号がギター全体の製造時期を示しているとは限りません。

真贋やオリジナル度を確認するときは、次の情報も組み合わせます。

  • 型番と当時のカタログ
  • ロゴや生産国表記
  • ネックヒールやポケットのスタンプ
  • ピックアップやポットの刻印
  • パーツ交換や修理の履歴

自分でネックを外して確認するのが不安な場合は、分解せず販売店へ問い合わせましょう。

型番からモデルと当時のグレードを確認する

フェンダージャパンの中古を見極めるうえで、シリアルと同じくらい重要なのが型番です。

シリアルが製造時期の目安を示すのに対し、型番はモデルの系統や再現している年代、当時の価格帯を調べる手がかりになります。

ST・TL・JB・PBが示すモデル系統

型番の先頭にあるアルファベットは、主にモデルの系統を表します。

表記モデル系統型番例
STストラトキャスターST57、ST62
TLテレキャスターTL52、TL62
JBジャズベースJB62、JB75
PBプレシジョンベースPB57、PB62

たとえば「ST62」であれば、1962年仕様を意識したストラトキャスター系モデルです。

ただし、ST62という型番だけでボディ材やピックアップまで決まるわけではありません。同じ基本型番でも、製造時期や末尾の数字によって仕様が違う場合があります。

57・62・52などの数字が表すもの

ST57やST62の「57」「62」は、基本的にモデルが参考にしている年代を表します。

たとえばST57は1957年仕様、ST62は1962年仕様を意識したストラトキャスターです。TL52なら、1952年仕様をイメージしたテレキャスター系モデルになります。

この数字はギターが実際に製造された年ではありません。

「ST62だから1962年製」「TL52だから1952年製」という意味ではないため、製造時期はシリアルから別に確認します。

末尾の価格表記が同じでも仕様は一定ではない

フェンダージャパンの型番には、「ST62-70」「ST57-115」のようにハイフンと数字が付いていることがあります。

この末尾の数字は、当時のメーカー希望価格帯をもとに付けられた例が多く、同時期のモデルを比較する際にはグレードの手がかりになります。

ただし、価格改定やモデルチェンジによって、同じ末尾番号でも仕様が一定とは限りません。数字が大きいほど、すべての年代で必ず上位になるという単純な見方もできません。

正確に調べる場合は、シリアルから推定した製造時期と同年代のカタログを確認します。販売ページに型番がないときは、ネックポケットやネックヒールのスタンプ、仕様の特徴から販売店に確認してもらいましょう。

フジゲン製とダイナ製は見分けられる?

フェンダージャパンでは、年代によって製造に関わった工場や会社が変わっています。

中古市場では、1982〜1997年ごろのMade in Japan期を「フジゲン期」、その後のCrafted in Japan期を「ダイナ楽器製」などと整理することがあります。

ただし、移行時期やモデルごとの例外もあり、シリアル付近の表記だけで製造工場を断定するのは困難です。

Made in JapanとCrafted in Japanは品質ランクではない

Made in JapanとCrafted in Japanの違いは、上位・下位を示すグレード表記ではありません。

そのため、次のような判断は避けたほうがよいでしょう。

  • Made in Japanなら必ずフジゲン製
  • Crafted in Japanなら必ず品質が低い
  • 同じ生産国表記なら仕様も同じ
  • ロゴの書体だけで製造工場を確定できる

Crafted in Japan期にも複数の価格帯があり、ピックアップやボディ材などが異なるモデルが存在します。反対に、人気の高い時期でも、長年の使用によって状態が悪化している個体はあります。

中古ギターとしての価値は、工場名だけではなく、モデルの仕様と現在の状態を含めて判断する必要があります。

工場を判断するときは型番・年代・表記を組み合わせる

製造工場を調べる場合は、一つの情報だけで決めず、次の順番で確認します。

  1. シリアルと生産国表記から年代を絞る
  2. 型番からモデルと当時の価格帯を確認する
  3. 同年代のカタログと仕様を照合する
  4. ネックヒールやポケットのスタンプを確認する
  5. パーツ交換やネック交換の有無を調べる

中古販売ページで確認できない部分は、店舗へ写真や詳細を問い合わせましょう。個人売買で情報が少ない個体は、販売価格が安くても判断材料が不足しやすくなります。

中古フェンダージャパンを買う前に確認したいこと

中古のフェンダージャパンは、同じシリアルや型番でも状態が異なります。当たり年という言葉だけで購入を決めず、少なくとも以下の項目を確認しましょう。

確認する場所見るポイント
シリアル・型番番号全体、生産国表記、販売店が示すモデル名が一致しているか
ネック反り、ねじれ、トラスロッドの余裕、修理歴
フレット・ナット残量、偏った減り、音詰まり、交換の必要性
電装系ピックアップやポットの交換、ノイズ、接触不良
外装・パーツリフィニッシュ、追加穴、ブリッジやペグの交換
演奏性重量、ネック形状、弦高、実際に構えたときのバランス
販売条件調整内容、保証、返品条件、付属品の有無

とくに注意したいのが、購入後にかかる修理費用です。

フレット交換やナット交換、電装系の修理が必要になると、本体価格が安くても総額は上がります。価格を比較するときは、同じ年代というだけでなく、近い型番・仕様・状態の個体同士で比べましょう。

中古在庫は入れ替わりが早いため、気になる個体を見つけたら、シリアルと型番が掲載されているかを最初に確認してください。詳細が分からないまま急いで購入するより、店舗へ問い合わせてから判断するほうが失敗を減らせます。

旧フェンダージャパンと現行Made in Japanの違い

中古市場で「フェンダージャパン」と呼ばれているものと、現在販売されているFenderのMade in Japanモデルは、同じ日本製でも分けて考える必要があります。

一般に旧フェンダージャパンと呼ばれるのは、2015年まで展開されていた日本独自のシリーズです。Fenderの日本向け公式サポートでも、2015年以前の旧フェンダージャパン期と、現在のMade in Japanシリーズは区別されています。

2015年以前の旧フェンダージャパンとは別に考える

現行モデルにも「Made in Japan」やJDシリアルが使われていますが、それだけで旧フェンダージャパンと判断することはできません。

旧フェンダージャパンを探す場合は、次の点を確認します。

  • 販売時期が2015年以前か
  • 旧シリーズの型番が確認できるか
  • 当時のカタログに同じ仕様が掲載されているか
  • ネックやパーツが交換されていないか

「日本製フェンダー」としか書かれていない場合は、旧フェンダージャパンなのか、現在のMade in Japanシリーズなのかを販売店へ確認しましょう。

状態と弾きやすさを優先するなら現行モデルも候補になる

旧フェンダージャパンには、生産終了モデルを選べることや、年代ごとの仕様を楽しめる魅力があります。その一方で、製造から長い時間が経過しているため、修理や調整が必要な個体もあります。

年代へのこだわりより、状態の分かりやすさや購入後の保証を優先するなら、現行のMade in Japanモデルも有力な候補です。

とくに初めてフェンダー系のギターを購入する場合は、「古いほどよい」と決めつけず、実際の弾きやすさと予算で比較してみてください。テレキャスターを探している方は、テレキャスターのおすすめモデルと選び方も参考にしてください。

まとめ|当たり年より型番・仕様・状態まで確認しよう

フェンダージャパンの当たり年として人気があるのは、1982〜1997年ごろです。なかでも初期のJVシリアルは希少性があり、中古市場で注目されやすくなっています。

ただし、年式や製造工場だけで、そのギターの良し悪しは決まりません。

中古を選ぶときは、まずシリアルから製造時期の範囲を調べます。次に型番と当時のカタログを照合し、最後にネック、フレット、電装系、交換パーツの状態を確認しましょう。

Crafted in Japanだからハズレ、Made in Japanだから必ず当たりという判断もできません。気になる個体の型番と状態を一台ずつ確認することが、後悔しないフェンダージャパン選びにつながります。

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